【読書記録】レジリエンス入門

 今回は『レジリエンス入門』(内田和俊著 ちくまプリマ―新書 2016)を読んだ。

 

 

【内容】 

 この本の主張は「複数の思考を持ち、最善を尽す考えを根底に置くことでストレスから立ち直りやすい心を作ったほうが楽ですよ」というものであった。

 筆者はまずレジリエンスという概念について説明し、自身の性格が「思考」「感情」「行動」で形成されていると指摘。「感情」はコントロールできないが「思考」と「行動」は自分で変えることができ、またこれら3要素が関連している事から「感情」を間接的にコントロールできると考えている。

 「思考」と「感情」のうち、「思考」というフィルターを重要視する筆者はこちらに対してアプローチをしていく。

 このような考えを元に、「完璧主義」が心にストレスを与え続ける傾向があることを理由に「最善主義」へのシフトチェンジを提案する。

 

 

【感想】

 「レジリエンス」という語については今回初めて知りました。

 今回読んでいて大切だと思ったことは、強い心がどんなものでも跳ね返す無敵のハートではなく、凹んでもすぐに戻る柔軟さを持ったハートだという考え方ですかね。どうしても鋼のメンタルという言葉の如く、凹まないようなものを意識しがちですがそれはどうしても壊れてしまいますものね。

 最近の状況を見て、どうしてもソワソワした心になる人や自分の完璧主義を何とかしたい人は読むといいかもしれません。