学年誌版の名探偵コナンの思い出

 

小学一年生 2021年 01 月号 [雑誌]

小学一年生 2021年 01 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/11/27
  • メディア: 雑誌
 

 

ふと思い出したコナンの事を書く。

 

名探偵コナン』のアニメが始まって大体四半世紀が経っている。

ざっと考えても現在の30歳前後までの多数は義務教育時代にコナンの作品空間を受けていると言ってもいいかもしれない。これは小児が『アンパンマン』を経由することと同じようなことなのではないかと思う。

 

 

自分の小学生時代もそのような感じだったと思う。まぁ、この前の黒い人の行動や犯行のテクニックについて云々と熱い議論を交わすことも無ければ、黒い人のごっこ遊びをするようなことも無かったが、恐らく大体の人は見ていたと思う。

 

あれだ、毎日目にしてはいるけれども大きな話題になることも無い、常識的なものの領域に属していたと言ってもいいかもしれない。コンビニやチェーン店の新商品についてインターネットでとやかく言っていることはあったが、特に話題になるものでなければ日常でそんなにとやかく言うことはないのと同じかもしれない。(勿論商品開発部の人は大変だなと思います)

 

 

先ほど「恐らく」と書いていたのだけれど、勿論見てない人もいる。自分は気が向いた時に見るだけだったので、どちらかといえば常識知らずな人に属していたと思う。現在もご無沙汰なので、三倍の速さで動きそうな人とか、時が見えそうな人については噂を耳にはしているが、詳細は知らない。

しかし。しかしである。私は子どもの時分にコナンの会話をしたことはない。それは混ざれなかったのではない。混ざらなかったのだ。混ざらない、というのはお高くとまっていたということに由来するわけでない(と願いたい)。私が読んでいたのは、てんとう虫コミックスバージョンだったから、混ざっていいのか分からなかったのだ。

 

 

現代の小学生諸氏には馴染みが薄いかもしれないが、その昔(といっても10年くらい前)には「学年誌」と称される雑誌があり、1年生だけでなく6年生までの各学年の名前を冠した雑誌があり、それぞれ学年ごとの内容を載せているリッチな各月発刊の雑誌があった。子どもが多かったから出来る売り方だ。

 

しかし、時は少子化&娯楽の多様化5・6年生の休刊に始まり、3・4年生も休刊になるという、バベルの塔の崩壊ともいえるコミュニティの解体があったのだ(自分が読んでいる時には周りに読者が観測できなかったからコミュニティの大きさは謎)。1つの文化圏が消えたと言ってもいい。『ポケスペ』や『あさりちゃん』、『ないしょのつぼみ』を読んで複雑な豊かな心を育む人は消えてしまったのだ。

 

小学館スペシャル 2020年 10 月号 [雑誌]

小学館スペシャル 2020年 10 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/08/28
  • メディア: 雑誌
 

現在では『小学8年生』という雑誌に転生/集約されている。全学年に対応しているデジタル表記の8を用いた結果、奇しくも中二と同じ年ごろを指す表記となってる。これを流石に購買することも無いので内容の如何は分からないから特に何も言わないが、出来れば売れていて欲しいものである。

 

 

さてさて、上の画像が有効で見えている人には右下を見て欲しい。誰もが分かるだろう、かの名探偵がいることを。そう。学年誌にもコナンが生息していたのだ。コナンのリージョンフォームにDr. オオキドもさぞ驚いているだろう。

(簡単に調べたところ、このコナンは東大ナゾトレとやらのものなので、私の楽しんでいたものとは違う様子だ)

 

 

名探偵コナン 特別編 (43) (てんとう虫コミックス)

名探偵コナン 特別編 (43) (てんとう虫コミックス)

  • 発売日: 2018/05/28
  • メディア: コミック
 

上掲の画像のコナン、彼こそが私のしりたる彼である。 青山剛昌先生の筆ではないコナン。正式には「特別編」というらしい。私はこの作品を追っている身ではないため wiki 情報だが、どうやら現在でも連載を続けているし、一応アニメの方にピックアップされた話もあるらしいので驚いたことこの上ない。(本当かどうかのファクトチェックは自分でしてくれよな!)

 

原作は2020年4月の時点で既刊98巻らしく、もうすぐ100巻にも達する大長編となっている。この数字には驚かざるを得ないが、特別編の方も40巻分以上続いているのは凄いことだ。人は兎角怪物コンテンツと比較したがるし、有名だから仕方がないのだけれど、40巻という数字は悲しくも世に知られずに幕を閉じる諸作品が出せる数ではないのは確かだろう。

 

勿論、巻数が多ければ必ずしも面白いというわけでもないとか、原作人気の影響ゆえ続いているという指摘があったら特別編に当てはまるかもしれない。幸村誠先生の『プラネテス』のように短くて面白い作品ってあるからね。

でも、現在読んでどうなるか分からないが、一応その読者時代の私は楽しんで読んでいたのは事実だ。これのおかげでモーツァルトの時代のチェンバロは鍵盤の白黒が現代のピアノと逆である等の知識がついた。(その知識いつ使うんだよとかは禁句

 

 

そんな前置きを経て今更聞きたいことは、このてんとう虫版は原作ファンの間で一体どれだけの認知があるのか、また評価を受けているのかということである。そして、それは振っていい話なのかってことなのだ。

 

私は原作の漫画が家に飛び飛び(9巻、21巻、55巻みたいな感じ)であっただけで、アニメも所々、映画も数作(時計仕掛けの摩天楼や迷宮の十字路、紺青の拳とか)見たくらいで、パラパラを知っている程度の人間なので、原作について多少の雑感は話せるかもしれないが、詳細に話すことはできない。

また、学年誌の方も処分したはずなので、比較どころか内容を書くこもも出来ないのは口惜しい。(すみません、単行本は所有していません)

 

ただ、出来ることならある程度認知されていていて、ぼちぼちの評価はしてあって欲しいなぁという淡い期待がある。

 

 

 

内容を詳らかに述べることさえ出来てないので尻切れトンボな与太話だが、もし興味が湧いたなんて人は年末年始で読んでみてほしい。

 

そして、何よりも、もしも原作マンガ・アニメなどを網羅する原作メディアミックスファンの現代式要塞にてんとう虫コミックス版」の一本槍で突っ込んでくるような人が居たとしても、これを読んだ方々は知らないと突っぱねるでなく「聴いたことあるよ」程度でいいので暖かく迎えてあげて欲しいなぁと思うのです。(まぁそんな尖り方した人はとてもレアだとは思うけどね…)

 

ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。